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楽前   

2011年 12月 04日

港町十三番勝負
安田顕ひとり語り~おもだって、僕の父親の話です。
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12月3日(土)
番外編東京公演。
千秋楽前日。

無事に当日券を手に入れることが出来ましたので、ありがたく拝聴して参りました。

サイド補助席でして火曜の公演の時に比べたら後ろの方でしたが、全然見やすかったです。
てか当日券って並んだ順の席割ってわけじゃないんですね。
わたしの前に並んでいた人は一番後ろの席になっていましたもの。あれってなんでなのかな。

この日は友人夫妻もご参加ということで、この舞台を誰かと共有できると言う嬉しさもありました。
あと思いっきりネタばれを書ける嬉しさもあるw

そして今回は長いよ!物凄い自己満足内容です。
自慰日記、御了承。


***

この公演が個人的に千秋楽でしたので、開場した段階で既に涙が・・・。(きもい)
毎回楽屋からの様子をスクリーンに映し出して、安田さんの様子を中継してくれたおかげで開演までの30分間を楽しめました。
歯を磨いたりメイクをしたりストレッチやパンツ一丁でのイミフなポージングなど、ファンには嬉しいサービスだったのではなかろうか。

その楽屋からの中継を見ながら会場内に流れる美空ひばりに耳を傾けていると、この半月の思い出が蘇ってしまってねぇ。
わたし気持ち悪いったらないねwホントに。


暗転。

冒頭のブラームス交響曲第一番で指揮を取る安田さんの姿。
回数を重ねるごとに指揮者らしい動きも加えていました。

そして語る
『フキの葉っぱの裏には棘がある。うんこを拭くには痛すぎるのだよ!』
というお父さんの名言。
安田さんがはけた後にスクリーンに映し出される『完』の文字。
湧きあがる客席と明るくなる会場。
やり切った感の晴々しい表情で再びステージに上がる安田さん。

本編終了www
笑いが収まらない中、この後はアフタートークだっていうんだからもっと笑いが起きる。

執筆した『北海道室蘭市本町一丁目四十六番地』を片手にお父さんのエピソードを面白おかしく語り始めます。
室蘭市の場所やご実家付近の様子のお話、お父さんが酔っぱらって帰宅後に頭をぶつけてひっくり返った話、酔うと何度も同じ話をすることや息子より酒を取るというお話。
おならにまつわるエピソードの再現で毎回放屁をする安田さん。この回も不発でしたwww

昔の映写機の様なサウンドと共に映し出された昭和30年代頃の室蘭市のモノクロ写真に、お父さんの青春時代や新婚時代をサイレント映画の様な創りで再現した安田さんのお芝居。
それに併せて活弁士に扮した安田顕こと"始終飲蔵"氏の講釈がありまして。
昭和の雰囲気がばっちりでしたね。

この合間には本物の結婚写真も映し出していました。
安田さんのお母さん美人さんでねぇ。わたしが行ったどの会場からもどよめきが起きていました。
ホント美人さんですから。

そして室蘭市の電信浜を43年間連れ添って来たという御両親が歩くシーンは、何度観ても心が温かくなって涙が出ます。

笑いも交えながら小気味良く進む舞台。
それが次のシーンでは一転。

1台のベンチに腰掛ける安田さん演じるお父さん。
ひとり芝居ですね。
しんみり、じんわりと観客を惹き付けます。

貧乏であったことの悔しさをクラシック音楽(それがブラームス交響曲第一番第一楽章なんです)が救ってくれたというエピソード。
労音という団体に御夫婦で所属していて、皆で第九を合唱した時はお母さんが安田さんのお兄さんを身籠っていた時だったというエピソード。
息子さんが生まれた時の話をするお父さんを演じる、息子である安田さん。

おそらく、大体のご家庭でもあるのではないでしょうか。
親が我が子の誕生の時の思い出話をするというのは。
わたしの母もそうです。
んで、やっぱりしつこいんだわwww

でも、それが愛情なのかもしれません。
何度も話したくなるほど、親にとっては大切なことなのでしょうね。

同じように感じる人が多いのか、この辺のシーンではあちこちから鼻をすする音が聞こえてきました。


息子の顕さんから父の弘史さんに宛てた手紙の朗読のナレーションが流れる中、穏やかな表情でベンチに腰を掛けている安田さん。
そこにいるのは本物の弘史さんのようでした。

実際、室蘭公演の時は御両親とも観にいらしてましたから、この辺りのシーンなどはどの様に感じられたのでしょうか。
自分の親になかなか素直に"ありがとう"とか"大好きです"なんて言えないのに、それを舞台にして表現するなんてのは凄いことです。

『誰もが皆、老いてゆきます』
だからこそ、これからも1日1日を思いやりを持って楽しく生きていきたいもんですね。

カーテンコールで安田さんが、
『観ている人の心の中に何かを残せたら、それはとても嬉しいことです』
と言っていましたが、大きく残ったし改めて認識させられた部分もたくさんあった舞台でしたわ。

友人夫妻の奥様もポロポロやられたようでして、終演後は家族にまつわるお話になったもの。

これだよね、きっと。
この舞台の狙いって。

凄いな・・・

*****

余談。

安田さんが舞台をやっていて一番好きなのは初日なんですって。
スタートしてこれからの展望が見え始めてくる感じ?ワクワクしてくるそうです。
その次は千秋楽前の公演だそうで。

ちっ、やっぱり初日も行けば良かった。←今更

さて、11月2日から始まったこのひとり語り。
初めに観た時は自分に父親がいないからか正直、"?"と言う部分もありました。
しかし観れば観る程その世界観に引き込まれて、気が付けば8回も観劇しておりました。

新潟、室蘭、小樽、大阪そして東京と素晴らしい舞台を観ることが出来て、わたしは本当に幸せでした。
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1つの舞台にここまで通い詰めた事は今までないですよ。


いろんな人達のおかげで沢山楽しめました。
心から感謝しています。
ありがとうございました。

そして何より、
安田顕、最高!!
多謝!!!


おわり。
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by lyndia | 2011-12-04 13:47 | Movie,Theater

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